昭和32年2月生まれ。高校卒業後、設計事務所に勤めながら、名城大学理工学部建築学科で建築について学ぶ。
大学卒業間もなく、自身で設計事務所を開業。その後、木材や施工など現場の知識を深めたくて、無垢の木を豊富に取り入れた家造りを行う工務店に入社する。工務店で6年間勤め、平成14年に住宅の建築設計事務所を再度開業し、現在に至る。
住宅の建築は、近年ではデザイナーズハウスなどがもてはやされて華やかですが、そうしたスタイルは本来の姿ではないと私は考えています。
住宅とは、流行で変化するいっときの艶(あで)やかさ、つまり見た目を主役にして造るものではありません。
住宅とは、日々家族を守り、明日への英気を養い、時には友と語り合う場であって欲しいと思っています。
住まいは家族にとって大切な「うつわ」です。ですから、豊かさのある住まいは「瀟洒(しょうしゃ)な造り」(シンプルですっきりした造り)であるべきだと考えています。
例えば近頃の車は奇抜なデザインで、ほとんどがコンピューターに制御されたものが多くなりました。いっけん、華やかで利便性に富んでいるように思えます。しかし、その奇抜なデザインは数年後には流行遅れとなります。またコンピューターに制御された機械は、素人がボンネットを開けたところで何も解決しません。気に入らなければ、数年後に買い替えができる車は、それでもいいかもしれません。
しかし、住宅は長く住まう家族の大切な「うつわ」である以上、流行に左右されない美しさや個性、また自分でも修理・管理ができるシンプルさが必要でしょう。
そのような「住宅」を手に入れるためには、そこに住まう人が住まいに「何を求めるか」をしっかりイメージすることが大切です。
そして、潜在するそのイメージを一緒に探し出すのが建築家の仕事であり、私はそうした家造りのお手伝いをしたいと思っています。
小川たかし建築設計事務所では、長く住まう家に大切なことは「暮らしやすさ」「流行に左右されない美しさ」「維持管理コストの最小化」といった考えのもと、新築やリノベーションの設計・管理、小規模リフォームのコーディネートをしています。
